◆チームワークと責任感ー着物コラムー

今回は染色補正をしている私たち(通称)しみぬきチームの仕事を紹介しますね。

 

しるくらんどは栃木県・真岡本社、東京支社、京都支社の3社であらゆる着物の加工をさせていただいており、しみぬきなどのお手入れは京都支社が担当しています。

 

創業以来、お客様からお預かりした大切なお品物を一人一人が責任を持って作業することに重点をおいてきましたので、私たちしみぬきの技術を持った職人は、検品から仕上げまで作業に当たっています。

 

少規模の工場だからこそできる品質を維持するための業務体制です。今は5人のしみぬき職人がコミュニケーション取りながらしみぬきに関する全工程に携わっています。

 

では、具体的にどんな様子かお話ししますね。

「私の大切な着物はこういう工程を経てお直しされるのね」と想定して読んでみてください。

 

 

まずお客様からお預かりしたお品物を検品します。

 

届いた時の状態をしみぬき専門職の目で検品して、図面欄がある社内伝票に細かい状態やチェック項目を記入していきます。

なかには丸洗いが出来ないものや水洗いや洗い張りが適しているものもありますから、お客様の希望と異なる場合には、別の作業工程のお直しプランを提案することもあります。

 

しみぬき、染色補正の工程に入るときも、検品時の状態を実際に見て全体的に把握しているのでスムーズに作業に入ることができます。古い着物やきつい黄変があるものなどは尚更、状態の変化を見ながら適切な判断して進めることができます。

 

また、リファイナリーでお預かりしたものも伝票の記録をもとに丸洗い後の状態を必ず確認して、衿、袖口、裾などの汚れの石けん洗いや汗抜きなどを行います。

 

最後に仕上げ担当の職人が伝票をもとに確認しながら仕上げをしてお客様にお届けします。

 

一方、全体的にしみぬきをした着物などは作業した職人がその着物の特性も理解しているので、自分の目で責任を持って確認するために仕上げまですることもあります。

*作業者が工程ごとに確認印を押します

そのため私たちはしみぬき、染色補正の技術だけではなく仕上げ技術も習得しており、普段から仕上げ職人としても業務を担い、技術向上に努めています。

 

 

 

効率を上げるなら、しみぬきだけ作業する方がたくさんの着物をしみぬき出来ます。

しかし、しみぬき以外の工程を身に付けることでより適切な判断出来るようになり、よい仕上がりをお届けできると考えています。

しみぬきチームはお客様の大切なお着物を最初から最後まで目を配り、各工程の職人と連携して作業しています。そのため私たちも自分の着物のように思い入れを感じる時もあります。

綺麗になって、たとう紙に収まると、とても嬉しい気持ちになり、やりがいを感じます。

 

このようにずっと一貫して仕上げまでを考えて検品から業務に当たっています。

 

専門性が高く習得すべき技術や知識の幅も広いので、職人一人ひとりの成長が大切です。

ですから会社の方針でもあるのですが、社内で勉強会をしたり、社外の専門の研修に参加したりなど、スキルアップや情報交換、知識の共有にチームワークで取り組んでいます。

 

いかがでしたか?

「安心して預けてみよう」と思っていただければ嬉しいです。

 

お気付きかもしれませんが、このブログも主に私たちしみぬきチームが書いています。

読んでいただいた方に「着物っていいね!」「知らなかった〜、そうだったのか!」などお伝え出来ればと思います。

もちろんしみぬきも日々、勉強を積み重ね、チームの力を合わせて頑張っています!

 

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